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健康、美容、ダイエットに良いということから海外の著名モデルをはじめ、日本でもブームがおきているココナッツオイル。
一言でココナッツオイルといっても精製、未精製、エクストラバージンなど様々な種類があります。
どれを選べばいいのか、どう使えばいいのか、なぜ今ココナッツオイルが人気なのかなど、今回はココナッツオイルについてまとめました。
ココナッツといえば南国のヤシの木にできるヤシの実であることは誰しもイメージできるところですが、ではヤシの実がなんなのかを知っている人は意外と少ないのではないでしょうか。
ココナッツはヤシ科の植物、ココヤシの果実です。
果実は繊維質の厚い殻に包まれ、その中に固い殻に包まれた大きな種子があります。
「果実」というと、ぶどうやりんごのような果物(フルーツ)のイメージがありますが、ヤシの実で我々が口にするものは果実の中の「種子」にあたります。
種を食しているという点ではアーモンドやクルミと同じく、木の実(ナッツ)といった方が適切かもしれませんね。(ココヤシのナッツなのでココナッツ)
種子の内部は胚乳(ヤシの実が成長していくための栄養の塊)で占められ、周縁の白い固形胚乳と中心の透明な液状胚乳に分かれています。
ヤシの実にストロー刺して飲むイメージのココナッツジュースは種子の中心の透明な液状胚乳ということになります。
ココナッツジュースは先述の通り種子の中の「透明な液状胚乳」ですが、ココナッツミルクは「白い固形胚乳」から作られます。
固形胚乳を乾燥させたものを水に浸して揉み、出てきた液体は白色で脂肪分を含みます。これがグリーンカレーなど様々な料理に使われるココナッツミルクとなるのです。
ちなみにナタデココはココナッツジュースに菌を加えて発酵させることで、菌が作り出したゲル状の物質から出来ているそう。
ではココナッツオイルはどのように作られるのかというと、使う部分はココナッツミルクと同じ「白い固形胚乳」から作られます。
ココナッツミルクが固形胚乳を乾燥させたものを水に浸して揉み出すのに対して、ココナッツオイルは乾燥させた固形胚乳を圧力をかけて搾り出したり、加熱して水分を飛ばすなどの方法で抽出して作られます。
そのようにして作られたココナッツオイルは融点が24℃と高いのが特徴で、日本だと冷蔵庫にいれなくても室内に置いておくだけで白くカチカチに固まります。
そして24度以上になると透明な液体になるというちょっと変わったオイルなので、はじめてココナッツオイルを使うとちょっとビックリするかもしれません。
ココナッツオイルが注目されている理由はその成分。
ココナッツオイルの成分は100g中86.5gが飽和脂肪酸でできており、またラウリン酸とビタミンEが豊富に含まれています。
と言われても何が何やらわからないので、一つ一つ簡単に確認してみましょう。
油は大きく分けて、飽和脂肪酸(ほうわしぼうさん)と不飽和脂肪酸(ふほうわしぼうさん)に分けられます。
飽和脂肪酸は酸化しにくいという性質を持っています。
飽和脂肪酸はバターやラードなど動物性の脂に多く含まれ、摂取しすぎると中性脂肪やコレステロールを増やし、肥満や動脈硬化を引き起こすとされています。
ココナッツオイルがバターと同じ飽和脂肪酸なら摂取しすぎは身体によくないんじゃないの?と思われるかもしれません。
ではなぜ同じ飽和脂肪酸なのに、ココナッツオイルは健康に良いと言われているのでしょうか?
それはココナッツオイルは飽和脂肪酸の中でも「中鎖脂肪酸」に分類されるからです。
ココナッツオイルはバターと同じ飽和脂肪酸ですが、バターは飽和脂肪酸の中の「長鎖脂肪酸」であるのに対し、ココナッツオイルは飽和脂肪酸の中の「中鎖脂肪酸」に分類されます。
「長鎖脂肪酸」は体内に取り込むと、ゆっくりと体内の様々な器官にはこばれ、必要に応じて脂肪は分解されエネルギーとなり、余った物は体内に蓄積されます。そのため、摂りすぎると脂肪となって体に溜まり動脈硬化などにもつながるのです。
対して、中鎖脂肪酸は体内に取り込むとすぐにエネルギーに分解されるので摂取しても身体に蓄積されにくい性質を持っています。そのため健康、ダイエットによいといわれているのです。
中鎖脂肪酸は長鎖脂肪酸に比べ5倍も早くエネルギーになるといわれており、医療や介護の場でも40年にわたって利用され続けています。
ココナッツオイルの中鎖脂肪酸の中にはラウリン酸が多く含まれています。
ラウリン酸は母乳にも含まれる成分で抗菌作用があるといわれています。
また肌の老化の原因である活性酸素から肌を守る役割ももっています。
そのため、肌に塗ると肌荒れ、にきびにも有効で、ビタミンEも豊富であることから、美肌効果が期待できるのです。
抗菌作用があり酸化しにくいため長期保存が可能で、保存料などの添加物を必要としないため、それも肌によいとされる理由となっています。
ビタミンEには動脈硬化、冷え性、肌荒れを予防、がんを予防し、コレステロールを下げる働きがあるといわれています。
肌にも健康にもよいということになりますね。
いろんな「酸」がでてきてよく分かりにくいかもしれませんが、まとめると、
ココナッツオイルは「飽和脂肪酸」の中でも「中鎖脂肪酸」に分類され、その中に「ラウリン酸」が多く含まれている油。
ということになります。
ココナッツオイルにはいくつかの抽出方法があることを先述しましたが、それぞれの抽出方法によって品質が大きく異なります。
販売されているココナッツオイルの品質は大きく分けて以下の3つに分類できます。
固形胚乳をコールドプレスによって抽出した未精製ココナッツオイルはオイルの色が透明(固まると白色)で、ココナッツの香りがするのが特徴です。
いわゆるエクストラバージンオイルといわれ、一番品質の良いとされているココナッツオイルになります。
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固形胚乳に水を加えて加熱し抽出した未精製ココナッツオイルはオイルの色が薄い黄色で、ココナッツの香りがするのが特徴です。
加熱していますが、「一番絞り」であることは間違いないため、これをエクストラバージンオイルとして売られている商品も多く存在します。
「エクストラバージン」の定義が曖昧のため間違いとはいえませんが、グツグツと加熱している分、いかに酸化に強いココナッツといえども成分に変化がありそうです。
鮮度が落ちたココナッツからオイルを抽出した際や、既に抽出し終わったココナッツの残りカスから再度抽出したオイルは高温加熱、漂白、脱臭などの精製処理が行われます。
オイルの色は透明で、何も香りがしないのが特徴です。当然栄養分もほとんど残っていないため、Refinedと書かれたココナッツオイルは選ばないようにしましょう。
特に、精製、漂白、脱臭されたオイルをRBD(Refined, bleached and deodorized)ココナッツオイルと呼びます。
未精製のバージンオイルであっても商品によって薄い黄色や透明のココナッツオイルがあります。
色の違いは圧搾による抽出か、加熱による抽出かの違いといわれており、黄色のオイルは加熱する分、透明のオイルに品質面で劣ると言われていますが、これには様々な意見があり定かではありません。
またエクストラバージンオイルという定義も曖昧なので、オイルの色やパッケージの「エクストラバージン」等の文字で判断するのではなく、製造方法で判断することが最も重要といえます。
一般的には「コールドプレス(熱を加えずに圧力を掛けて抽出する方法)」で抽出された未精製オイルが良いとされています。
品質にこだわっているメーカーは製造方法をパッケージに記載していますので購入する際には確認してみましょう。
ただし、一言でコールドプレスといってもその方法はさまざまで、大量生産によって熱が発生するなど、品質に微妙な差が生まれるため、本当に最高品質のココナッツオイルを望む場合はその製造過程にまで注目した方がよいかもしれませんね。
ココナッツオイルの使い方は特に「こう使いましょう」という決まりはありませんが、ダイエット目的で摂取する場合は炭水化物を抜いて、1日100gが目安とされています。
美容、健康目的での摂取は1日30g(大さじ2杯)が目安とされています。
顔に塗ったり、頭皮に塗ったり、髪につけたり。
髪へのつけ過ぎはベタつきの原因にもなるので小指の先程度の量を伸ばして使うとよいかもしれません。
パンに塗ったり、サラダにかけたり、普段使っている調理油の代わりに使ったり。
コーヒーにティースプーン一杯程度をいれるとコクが出て美味しくなります。
いかにココナッツオイルがダイエットや健康によいといっても油、脂肪なので、カロリーは100g中862kcalもあります。
ただ、摂取してもすぐに分解されエネルギーに変わり、身体に蓄積されないのがココナッツオイルの特徴であるため、多めに摂ったからといって動脈硬化や肥満には繋がりにくくなっています。
そのため大幅に摂取量を超えなければ身体に害はないといえます。
いかがでしたか?
難しい用語が出てきて混乱しそうですが、簡単にココナッツオイルを説明すると以下のようになります。
そして、ココナッツオイルを選ぶ際には以下の3つの条件を満たすココナッツオイルを選ぶことが上質のココナッツオイルを選ぶコツです。
品質のいいオイルほど香りや味が豊かです。
嫌なにおいがするもの、もしくは全くにおいがしないものは、栄養分がほとんど残っていない可能性がありますので注意しましょう。
エクストラバージンココナッツオイルは、毎日適量を身体に塗ったり食事に取りいれていくことで、美容効果、アンチエイジング、がん予防、認知症予防、ダイエットなどなど、体によい効果が沢山あります。
美容だけでなく健康にも効果があるので、女性だけではなく男性も、日々の生活にうまく活用してみてはいかがでしょうか?